心身が疲れた状態を放置しておくのは、大変危険なことです。疲労が抜けない状態が続くと、免疫力の低下が起こり、身体的な不調が目立つようになります。また、免疫力の低下は、ウイルスをブロックする役目を持つ粘膜部分の働きを弱めてしまいます。結果、ウイルスが体内に侵入しやすくなるため、風邪やインフルエンザにかかる可能性が高まるのです。
風邪やインフルエンザの症状が現れると体の免疫力はさらに低下し、肺炎を引き起こすなど病気の連鎖に苛まれる可能性も出てきます。重症化すると、何らかの後遺症が残ることもあります。重症化が進み、最悪の場合は絶命にもつながるため、早め早めから注意をしなければなりません。
また、アレルギーも疲労時に起こりやすい症状といわれています。強いストレスを感じている時、悪化しやすいという特性があるそうです。とはいえ、アレルギーは花粉やダニ、ハウスダストといった原因物質が主要因となるケースも多く、疲労やストレスがどこまで影響を及ぼしているかはっきりしない場合もあります。しかし、症状の悪化の可能性を下げるという意味では、できる限り疲労は溜めないようにしたいところです。
そのほか、うつ病も心身の疲労がピークに達した時に発症するものです。特に、自身でストレスを発散できずに溜め込むタイプの人は、うつ病発症のリスクが高いとされています。うつ病を発症して重症化すると、動くことも困難になり、その後の仕事や人生に大きな影響が及びます。大変な事態に陥らないためにも、日頃からしっかり心身をケアすることを心がけましょう。