真面目で完璧主義な人ほど、身を粉にして働き続ける傾向にあります。その向上心は素晴らしいものですが、自分の心身を顧みず、無理をするのは危険な行為です。自分の状態を無視したまま突き進むと、その先で何らかのトラブルに見舞われてしまいます。
代表的な例が、肉体的・精神的疲労の慢性化です。疲労は慢性化すると、完全に回復するのは難しくなります。多少疲れている程度であれば、しっかり休んで心身をケアすれば順調に回復します。しかし、一度慢性化してしまった場合、どんなに休んでも回復の兆しが見えなくなることもあるのです。専門家に診てもらってもなお、長引くことも珍しくありません。このように、疲労の慢性化は後々が大変であるため、早い内から疲労要素は取り除くことが欠かせません。
疲労は免疫力とも大きく関係しており、無理をすると免疫力が落ち、病気発症のリスクが高まります。疲労が溜まった状態が続くと風邪やインフルエンザ、胃腸炎などにかかりやすくなるため、できる限り早めにケアを行ってください。また、精神面での疲労を無視した場合に発症する恐れがあるのがバーンアウトです。仕事や勉強に対する意欲が急に低下するのが大きな特徴で、近年はバーンアウトが理由で休職する人や退職する人が増加傾向にあります。
バーンアウト発症のメカニズムははっきりとしていないものの、精神的なストレスとの関係が深いと考えられています。日々仕事が忙しく、自身と向き合う時間すら持てていない人は、ぜひ生活スタイルを見直すことをおすすめします。自分の心身よりも大切な仕事などありません。忙しさが限界を超えているなら、やめる勇気を持つことが大事です。行動を起こして、きちんとセルフケアができる環境に身を置くようにしましょう。